農村のお母さんたちが作り出す、“働く未来”。―なるせ加工研究会―
東成瀬村にある「農事組合法人 なるせ加工研究会」。以前、なんも大学の「秋田もっちり旅」の記事でもご紹介した郷土菓子「あずきでっち」をはじめ、さまざまな加工食品を製造、販売しています。
編集・文:矢吹史子 写真:高橋希
2020.05.13
パン屋、菓子店、鮮魚店……。ここ数年の間で秋田市にオープンし、巷でも話題になっているいくつかの店舗。
どれも素敵な佇まいの店ばかりですよね。じつは、これらの店には、ある共通点があるんです。
それは「あくび建築事務所」が手掛けているということ。あくび建築事務所は、筒井友香さんが2年前に起業したもので、住宅や店舗のリノベーションを中心にさまざまな物件を手掛けています。
数々の魅力的な店舗は、どのようにして生まれているのでしょう? 同じく、昨年手掛けられたという、秋田市の喫茶店「交点」の一角をお借りして、お話を伺っていきます。
——その会社では、どんなことをされていたんですか?
——「面白さ」というのは、どういうところに感じましたか?
——筒井さんは不思議な話しやすさがありますよね。きっとお客さんも相談しやすいんでしょうね。
——屋号に「あくび」と付けたことには、どういう思いがあったんでしょうか?
——建築と……ビール??
——今日お邪魔している秋田市の喫茶店「交点」も、昨年、筒井さんが手掛けられた場所。こだわった部分など聞かせていただけますか?
——お店の方をより美しく見せる、ステージのような。
——それは、筒井さんがコミュニケーションを重ねて、それぞれの方の魅力をしっかり感じているからこそできるんでしょうね。
私たちは関西からこちらに来たので、当初は向こうの知り合いの建築士さんにお願いしようかなって思っていたんです。でも、brewccolyさんを通じてあくびさんのことを知り、筒井さんと話していくなかで、自分たちの感覚を理解してくれるのを感じたので依頼しました。
店の工事の際に、自分たちでDIYをすることを提案していただいたんです。「空間に、より愛着が湧くから」って。
筒井さんに教わりながら、壁のペンキ塗りと、床張りを自分たちでしました。床張りは難しくて、やり始めてから後悔しましたけど(笑)、おっしゃるとおり、やってみたことで愛着も出ましたね。
——DIYをするとなると時間も労力もかかるのに、敢えておすすめするんですね。
——施主さんの立場に立って、そこまで考えるんですね。交点さんとは一緒にイベントもされたとか。
——店舗を作るところで終わりではなく、その後もご縁が続いていく。筒井さんが手掛けることで、街が循環しているようにも感じます。
——独立してから手掛けられているのは、ほとんどが店舗ですか?
——それはどうしてなんでしょう?
——先ほどのDIYの話もそうなんですが、「住まいに手を加える」とか「住まいを自分ごとと考える」というような発想や方法が、あまり認知されていないのかもしれませんね。
——お手本にできる場所があるのは大事ですよね。
——住む人が「どう暮らしていきたいか」が大事なんですね。
【あくび建築事務所】
〈住所〉秋田市旭南2丁目4-15-342
〈E-mail〉yuka@acubi-design.com
〈Instagram〉acubi_architects
〈HP〉acubi-design.com
【brewccoly】
〈住所〉秋田市中通3丁目4-27
〈E-mail〉brewccoly.beer@gmail.com
〈Instagram〉brewccoly_tomonari
【交点】
〈住所〉秋田市保戸野通町6-2(2F)
〈TEL〉018-838-7275
〈HP〉www.kouten-akita.com