ガイドさんは入植者! 干拓博物館で大潟村のリアルを学ぼう。
大潟村(おおがたむら)は、1964年、日本で2番目に大きい湖だった「八郎潟(はちろうがた)」を干拓して生まれた村です。その大部分が農地。日本農業のモデルとなる農村を目指して作られ、全国各地からの入植希望の中から589戸が…
編集・文:矢吹史子 写真:船橋陽馬
2019.06.05
井川町周辺で、ガソリンスタンドを探していたときのこと。桜の名所として知られる日本国花苑という公園の真向かいに、おなじみのスタンドのロゴを発見!……とともに、不思議な看板が目に飛び込んできました。
「油も売ってるアイス屋さん」。 気になって立ち寄ってみると、店内には冷凍庫があり、ジェラートが売られています。
しかも、商品のラインナップには「さくらの花びら」「さくらのはっぱ」などがあります。ただならぬこだわりがそこここに感じられるなか、まずは「さくらの花びらジェラート」を購入してみることに。
実食。クリーミーで華やか!! 桜の香りが口いっぱいに広がります。まさか、ガソリンスタンドでこんなに美味しいものにありつけるとは!
たまらず、このスタンドを営まれている「有限会社佐々木商事」の代表、佐々木雅洋さんにお話を伺うことに。
——看板が気になって立ち寄らせていただきましたが、ここはどんな経緯で始められたお店なんでしょう?
——目の前には国花苑。
——でも、一朝一夕ではできませんよね?
——八重桜はピンクの色が強い?
——使われているのは実際、井川町の八重桜なんですか?
——ものすごく手間がかかっているんですね。そして、気になるのが「さくらのはっぱ」。
——昔気質な工場長さんも、楽しみ始めてしまったんですね。
——はっぱのほうは、まさに桜餅!桜は華やかですが、こちらはいぶし銀のイメージ。塩が効いています。乙ですね〜。
——ガソリンスタンドでアイスを販売するなんて、とくに22年前は考えられないことだったのでは?
——最初の衝動は「面白そう」であっても、その後、情熱を伝える努力をしっかりされているんですね。
——そして今や「油も売ってるアイス屋さん」に。「アイスも売ってる油屋さん」じゃないんですね?
——給油はしなくても、アイスは買えるんですね?
——駄菓子屋さん感覚!なかなかガソリンスタンドに子どもだけでは来ませんよね。面白い光景ですね。
——振られた話にはまずは乗ってみる。
——井川産のブラックベリーや、大潟村のメロンもありますね。
——ブラックベリーは色鮮やか! 酸味が効いた大人の味ですね。
——メロンはメロンをそのまま食べているような美味しさです!
——アイスが並んでいるのを見るだけでも、秋田の豊さを感じますね。
——アイスを通じて、地元と繫がっているんですね。
——かつては自転車で買いに来ていた子どもたちが大きくなって、またアイスを買いにくる。良い光景ですね。
【有限会社 佐々木商事】
ENEOS井川さくらサービスステーション
〈住所〉秋田県南秋田郡井川町小竹花字関合3-7
〈TEL〉018-855-6170
〈HP〉http://sasakishoji.net/