小坂鉄道レールパークで、懐かしの時代へトリップ!
小坂鉄道は、小坂町と大館(おおだて)市を結ぶ旧鉄道路線。かつて鉱産額が日本一だった小坂鉱山の貨物輸送のために生まれました。明治42年に小坂鉄道株式会社が設立され、旅客事業がスタート。長きにわたり活躍したものの、鉱山が閉山…
編集・文:菅原真美 写真:高橋希
2019.09.25
栄養価が高く、料理のアレンジも幅広い、そしてお値段もお手頃。「さば缶」の有能ぶりに注目が集まっている昨今。秋田でも、ある「さば缶」が話題を呼んでいます。50年前から代々受け継がれてきたその味は、イベントでの販売を重ねるごとに口コミで広がり、今では即完売してしまうほど大人気に。地元の人々をトリコにする美味しさを生み出しているのは……なんと男鹿の高校生!
男鹿海洋高校。秋田県で唯一、水産系の科目が学べる高校です。学科のひとつである「食品科学科」の実習にて、生徒たちの手で作られているという噂の「さば缶」。今回、その実習現場にお邪魔しました。
お話を伺ったのは、食品科学科主任である大高英俊先生です。
——今日はよろしくお願いします!食品科学科の皆さんが作る「さば缶」がとても美味しいと話題になっていますね。
——9月上旬に秋田で開催された「全国豊かな海づくり大会」の関連イベントでも販売されたんですよね。
——15分で完売!ものすごい人気ですね!
——食品科学科はこういった実習をメインに授業が組まれているんですか?
この日は、夏休み明けの久しぶりのさば缶実習。夏休み前の実習で身についた感覚を思い出しながら、みんなで大量のさばを仕込んでいきます。
さば水煮缶の気になるお味は……身がふっくら!新鮮なさばの旨味が凝縮されて美味い!各工程の丁寧さとチームワークの良さが美味しさの秘訣になっているようです。
——2年生から本格的な実習が始まったとのことでしたが、実際にさば缶作りを体験してみてどうですか?
——イベントでの販売でお客さんと対面する機会も多いかと思いますが、直接感想をもらえたりもしますか?
——先生から見て、このような実践型の授業だと生徒たちの成長は色濃く現れるものですか?
——自ら学びに行く姿勢で、楽しい気づきがたくさん生まれるといいですよね。
——先生から見て、男鹿海洋高校の面白さってどんなところにありますか?
——すごい!ものづくりに必要なことが、この学校の中に全て揃っているんですね!
——生徒さんたちも楽しみにしていると話してくれました。そこで開発された商品で製品化されたものはあるんですか?
——一度ダメって言われたら、もう諦めるしかないみたいに感じてしまう子も多そうですよね。
——失敗したけど、じゃあ次はこっちの方法で試してみようと、自分たちで新しい選択肢を作って、どんどん広がっていくといいですよね。
さば缶作りを通して身に付く、ものづくりの視点やチームワーク。そして自分たちで作り上げたものが人々の笑顔になる経験。普通高校では味わえない、実践型の生きた学びがここにはたくさんあります。学びの途中でまだまだ知らない世界が多いからこそ、時に大人をあっと言わせる驚きのアイディアを生み出せるかもしれない。次はどんなオリジナル商品が誕生するのか楽しみでなりません。
【秋田県立男鹿海洋高等学校】
〈住所〉男鹿市船川港南平沢字大畑台42
〈TEL〉0185-23-2321