藤里町でサツさんのクレソンを!
藤里町でひそかに人気を集めている野菜があります。町の産直施設「白神街道ふじさと」でも早い時間に売り切れてしまうという、クレソンです。 これを一手に生産しているのが市川サツさん。台風が秋田を通りすぎた翌日、菜園で作業をして…
編集・文:矢吹史子 写真:高橋希
2020.06.10
「ケヲハレ」という名前の甘納豆があります。これは、仙北市角館町にある「かどや食品工業株式会社」が製造しているものですが、じつは、この甘納豆は「大安吉日にのみ作られる」というユニークな特徴があるんです。
格調高い紙パッケージの中には、甘納豆、季節に合わせた植物の粉末、あられが入っています。お好みで、甘納豆にこの粉末とあられを絡めていただくというスタイル。
まずは甘納豆のみをいただいてみると、北海道産の小豆は、非常にふっくらしており控えめな甘さ。思わず「もう一粒」と手が伸びてしまいます。
さらに、季節の味の粉末「赤紫蘇」を振りかけてみると、甘納豆単体の美味しさから一変、紫蘇の爽やかな風味が広がります。あられは目にも鮮やかで食感にリズムも生まれて楽しい。
パッケージ、甘納豆、季節ごとの味、そして、大安吉日に作られるというコンセプト……。商品の端々から、こだわりや思いを感じずにはいられません。
この商品、いったい、どのようにして生まれたものなのでしょう?
仙北市角館町を訪ね、かどや食品工業株式会社の高橋陽一さんにお話を伺っていきます。
——想像とは違う角度に話が進んでいったんですね。
——身に覚えがあります……。
——餡を使った製品はさまざまあるなか、甘納豆を選ばれたのには、どういう経緯があったんでしょう?
——では、「大安吉日だけ作ろう」というコンセプトはどこから?
——「ケヲハレ」というネーミングも素敵ですね。
——確かに、基本となる甘納豆がとても美味しかったです。だからこそ、季節の味の変化も楽しめるんですね。この商品はどういうところで取り扱っているんですか?
——これからの新しいチャレンジなどはあるものでしょうか?
——すべて地元のもので商品ができるというのは夢がありますね。
——ケヲハレのコンセプトにもある「季節の移ろいの大切さ」を身をもって感じることができますね。
そして、田中さんも、普段の餡の製造という仕事に誇りを持たれているからこそ、栽培にもチャレンジされたのではないでしょうか?
小豆の栽培は初めてだったんですけど、自分で作ったものを商品にするというのはどんなものかなと思って挑戦してみました。
去年、種を植える日も、甘納豆を作るのと同じ大安に合わせたんですよ。
小規模だったとはいえ、全部手で収穫するというのが、本当に大変でしたけど、粒も大きくて、硬くて割れにくい、丈夫な小豆ができました。
これから、自分で作ったものをお客さんに食べてもらえるのは楽しみですね。
今年もまた栽培に挑戦しようと思っています。
——活性化センターとの出会い、社員さんの小豆の栽培、アドバイスをくださる方々との関係性……一つの商品から広がりが生まれていますね。
——このような製造を経て、これから大事にしていきたいことなどはありますか?
——世界中がこういった危機的な状況に立たされたことで、それぞれにとっての「大事なこと」がはっきりしてきたようにも思えます。ケヲハレの考え方のように、日々の暮らしや四季の変化を感じることを大事にする方も増えてくるのではないでしょうか?
——受けて通る?
【かどや食品工業株式会社】
〈住所〉仙北市角館町小勝田下村21
〈TEL〉0187-54-2078
〈HP〉https://peraichi.com/landing_pages/view/kakunodatekadoya
【「ケヲハレ」「かくのだて大納言甘納豆」取扱店一覧】
(湯沢市)インテリアショップ&カフェ momotose
(秋田市)blank+
(大仙市)和装はきもの・小物 加藤
(仙北市)アート&クラフト 香月
その他、商品取り扱い店については、かどや食品工業株式会社までお問い合わせ下さい。